Robust Equilibria of Potential Games. Ui(2001)
Kajii and Morris(1997a, 1997b)の情報頑健均衡をポテンシャルゲームによって分析した。
情報頑健均衡
完備情報ゲームのナッシュ均衡で、この完備情報ゲームを「不完備情報化」しても均衡の振る舞いが変化しないもの。
Kajii and Morris(1997a)とKajii and Morris(1997b)では考える不完備情報ゲームの範囲が違うらしい。前者の方が広い。
Kajii and Morris(1997a, 1997b)は情報頑健均衡が存在するようなゲームのクラスを2つ示している。1つ目は一意な相関均衡が存在するようなゲーム。2つ目はp-dominantな均衡が存在するようなゲーム。
本論文
Ui(2001)はKajii and Morris(1997a, 1997b)が挙げている2つのゲームに加えて、ポテンシャル関数を最大化する戦略の組(つまりナッシュ均衡)が一意に存在する時に、それは情報頑健均衡となることを示した。
感想
情報頑健均衡の定義の、ε-elaborationあたりからよく分かんなくなっていった。ちなみに証明は読んでない。
宇井先生と梶井先生が情報頑健均衡について次の本に書いているらしい。何とUi(2001)の結果も含まれている!最初からこっちを読めばよかったね。
参照文献
- A. Kajii, S. Morris, The robustness of equilibria to incomplete information, Econometrica 65 (1997) 1283–1309.
- A. Kajii, S. Morris, Refinements and higher order beliefs: a unified survey, Northwestern Math Center Discussion Paper No. 1197, 1997.
- T. Ui, Robust equilibria of potential games, Econometrica 69 (2001) 1373–1380.